京都市生物多様性総合情報サイト 京・生きものミュージアム

京都市

新着情報

2017.1.5

オオムラサキ飼育網室内の越冬幼虫一斉捜査に参加しました (平成28年12月8日)

 この度,「大原のオオムラサキを守る会」が実施された,オオムラサキ飼育網室内の越冬幼虫一斉捜査に参加させていただきましたので,その様子を紹介します。

 この調査は,オオムラサキの保護活動の一環として,平成25年から実施されているもので,今年で4年目になります。初年の発見幼虫数は410で,昨年には1,074にまで増加しており,累代飼育(世代をまたいで飼育すること)が成功していることが分かります。


■ オオムラサキの生態について

 オオムラサキはエノキを食樹とする蝶です。

 夏にエノキに卵が産み付けられ,ふ化した幼虫は,夏から秋にかけてエノキの葉を食べて成長します。晩秋になると幼虫が木から下りてきて,エノキの木の根元の落ち葉の中で越冬します。翌年,春が来ると活動を再開し,越冬幼虫はエノキに登って葉を食べて,さらに大きくなります。5月の終わり頃からエノキの葉裏でサナギになり,6月の中旬頃から羽化が始まります。成虫を見ることができるのは,夏のわずかな期間ですが,成虫はこの間に樹液などで栄養を摂取し,交尾・産卵を行います。


■「大原のオオムラサキと保護活動」の詳しい内容については,当HPの生物多様性リレーコラムを御覧ください。

http://ikimono-museum.com/column/relay/detail/160912084358


 当日は「大原のオオムラサキを守る会」会員や有志の方が集まり,12名で実施しました。

オオムラサキ飼育網室

 飼育網室内には6本のエノキがあります。作業開始の合図が出ると,参加者はそれぞれ配置につき,落ち葉を1枚ずつ全て拾い,落ち葉に付着している幼虫の数を数えました。

オオムラサキの幼虫
落ち葉を1枚ずつ確認する参加者

 作業を進めていくうちに,昨年よりもかなり多くの幼虫が発見されていることに,主催者の方は驚いている様子…

 そして,無事に6本とも作業が終了し,いよいよ合計数の発表です。結果はなんと「4,596」!!

 その数は昨年の4倍以上,初年の11倍以上で,飼育網室内の越冬幼虫数が順調に増加していることが分かります。この結果は,平成25年に始まった累代飼育の方法に間違いがなかったことを示すものです。

 今回,実際に参加させていただくことで,「大原のオオムラサキを守る会」が取り組まれている活動の重要性を実感することができました。

 来年の放蝶会では,多くのオオムラサキに出会えるのではないかと,今から楽しみです。

 

ページの先頭へ戻る