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2017.7.3

「国蝶 オオムラサキの観察会&放蝶会」に参加しました!(平成29年6月24日)

 昨年の12月に,「大原のオオムラサキを守る会」の皆さんと一緒に越冬幼虫一斉捜査を実施してから約6か月,いよいよオオムラサキが成虫となる季節がやってきました。あの越冬幼虫たちが,どのように成長しているのかを楽しみに,大原里づくりトライアングルと京都大原学院の主催により開催された「オオムラサキの観察会&放蝶会」に参加しました。


■ 平成28年12月にオオムラサキ飼育網室内の越冬幼虫一斉捜査に参加した様子は,当HPの新着情報を御覧ください。

http://ikimono-museum.com/news/detail/161228151202


 京都大原学院に集合した参加者は総勢68名,小学生がたくさん参加していました。

 まず始めに,参加者には,各観察地点での観察のポイントが書かれている「オオムラサキ観察ノート」が配られました。いよいよ観察会の開始です。

 最初の観察地点は,オオムラサキの飼育網室です。飼育網室の中では,幼虫,前蛹(ぜんよう:蛹になる前の準備の状態),さなぎ,成虫と,様々な状態のオオムラサキを観察することができました。参加者たちは,実際に幼虫や成虫を触りながら,観察ノートに書かれている「幼虫のあしは何対?」「成虫のあしは何本見える?」などの問いの答えを探していました。

 越冬幼虫はエノキの落ち葉と同じ茶色でしたが,この時期の幼虫は鮮やかな黄緑色で大きさも大きくなっていました。そして成虫のオスは,きれいな紫色の大きな羽を広げ,立派に成長した姿を見せてくれました。

飼育網室内
幼虫
前蛹
さなぎ
成虫(メス)
成虫(オス)を手に乗せ,じっくり観察・・・

 次の観察地点は,クヌギ林です。クヌギの樹液はチョウなどの昆虫にとって大事な栄養源です。オオムラサキの成虫もクヌギなどの樹液で栄養を摂取するので,クヌギ林は大切な場所です。

 参加者たちは,クヌギの樹液が出ていそうな場所に注目し,どんな昆虫が集まっているのか観察しました。この日は,数種類のチョウやアブを見つけることができました。

クヌギにはどんな昆虫が集まるかな?

 次の観察地点はドングリ園です。このドングリ園は,京都大原学院の児童たちが大切に樹木を育てている場所で,植えてある木の多くはクヌギです。

 ここでは,ドングリの赤ちゃんや虫こぶなどを探しました。

ドングリ園で観察中

 そして,いよいよ里の駅大原に移動し,放蝶会の開催です。放蝶会から参加する方もおり,参加者は80名を越えました。

 希望者の手にオオムラサキが渡され,「せーの」のかけ声とともに大空に放たれました。約50頭のオオムラサキが元気に大空に飛んでいく姿に,参加者から歓声が上がりました。

 大勢の参加者により大盛況で終了した今回の放蝶会。「大原のオオムラサキを守る会」の藤野さんからの御挨拶があり,「いずれは,放蝶しないでもこの季節になると大原にオオムラサキが飛んでいるようになることを願っています。」との言葉が印象的でした。

大空へ飛んで行け~

 

各地点でシールをもらって貼る,シールラリー

 このオオムラサキの観察会&放蝶会には,参加者が楽しく学べる工夫が凝らされていました。

 オオムラサキの特徴や生態を,飼育網室から場所を移しながら順に学び,最後に自らの手で放蝶するというプログラムにより,参加者のオオムラサキへの理解が深まるとともに,この放蝶会の意義をより参加者に感じてもらうことができます。

 また,観察ノートを用いることで,各地点での観察ポイントが全員に伝わり,大人数で,長距離を歩く行程でありながら,参加者が飽きや疲れを感じにくくなります。

 さらに,この観察ノートの裏面は,各地点で観察が終わったらシールをもらって貼る,シールラリーになっています。どれもかわいらしいシールなので,シールでマスを一つづつ埋めていくうちに,次にどんなシールがもらえるか楽しみになり,全部埋まったときの嬉しさは格別です。

 

 放蝶会は今回で11回目を迎えます。大原のオオムラサキを守る活動がこのように継続され,放蝶会にたくさんの方が集まって無事成功しているのは,地域,学校,活動団体,行政の連携の賜物であると感じました。

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