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2017.7.24

平成29年度地域生きもの探偵団を開催しました!(第1弾)

地域生きもの探偵団について

 市内の小学校の児童が授業で生きものを観察する際に,本市が専門家を派遣し,多様な生きものたちのつながり等について解説するものです。本事業は,平成27年度からこれまでに12回,合計555名の児童を対象に実施しています。

 日々生活している地域の公園や河川等で五感を使って自然と触れ合い,普段は聞くことができない専門家の解説を通して,生物多様性の大切さについて学習していただくことで,生物多様性を理解し行動する人を育成することを目的としています。

 今年度は全5回の実施を予定しており,今回は7月に実施した3回分の様子をお知らせします。

 

地域生きもの探偵団~松ヶ崎小学校~(平成29年7月3日)

 左京区の松ヶ崎小学校の4年生52名を対象に実施しました。会場は宝が池公園です。里山の姿を残す宝が池公園は「京都生きもの100選(※)」にも選ばれています。

 講師の齊藤準先生(京都工芸繊維大学准教授)の指導のもと,網と虫かごを持ち,実際に昆虫を採集し,捕れた昆虫について解説をしていただきました。

 まずは,宝が池公園の「梅林園」にて昆虫採集を行いました。

 ここでは,オオシオカラトンボやオオアオイトトンボ,ムラサキシジミなどを捕まえることができました。

 中にはアカハライモリを捕まえる児童もいました。

 最初は虫が苦手と話していた子も網を持ちフィールドに出ると,一生懸命動き回って虫たちを捕まえていました。

「梅林園」にて生きものを捕まえます!
朽ち木の中から幼虫を見つけました

 次に,「野鳥の森」に移動し,生きものの観察を行いました。

 ここでは,モリアオガエルの卵を観察することができました。

 モリアオガエルは水面の上にある木の枝などに泡で包まれた卵塊を産みます。泡の中でふ化したオタマジャクシは雨で崩れた泡とともに水中に落下します。

モリアオガエルの卵(白い泡状のもの)
アカハライモリ

 最後に,教室に戻り,捕れた生きものについて,解説をしていただきました。

 児童からは,「アカハライモリはどんな食べ物を食べるのか?」や「よく動くアメンボとあまり動かないアメンボの違いは?」など様々な質問が出ました。

オオシオカラトンボについて解説
様々な質問が出ました!

 齊藤先生からは「宝が池公園にはいろいろな生きものがいて,それぞれがその場所に合った生活をしています。友達の家に遊びに行くのと同じように,虫の家に遊びに行く気持ちで観察してください。」といったお話をしていただきました。

 

地域生きもの探偵団~第三錦林小学校~(平成29年7月5日)

 左京区の第三錦林小学校の4年生32名を対象に実施しました。講師の久山喜久雄先生(フィールドソサイエティー代表)と久山慶子先生(フィールドソサイエティー事務局長)の指導のもと,「哲学の道」を歩きながら,生きものを観察しました。

 第三錦林小学校のすぐ近くにある「哲学の道」は多くの野鳥や昆虫などが見られるなど,自然豊かな場所で「京都生きもの100選(※)」にも選ばれています。

「哲学の道」ではどんな生きものに出会えるでしょうか?

 事前に児童から出た質問に答える形で講義を進めていただきました。

○「哲学の道には珍しい生きものがいるんですか?」

 ホタルやキマダラルリツバメは貴重な生きものです。特に,キマダラルリツバメの幼虫は古いサクラの木などにあるアリの巣の中で,アリに育てられるという珍しい特徴があります。

○「コイより小さくて長い魚はコイの仲間ですか?」

 ニゴイといい,コイに似ていますが,実はカマツカの仲間です。流れがあるところを好みます。

ニゴイ
コイ

○「哲学の道の生きものは今と昔で変わりましたか?」

 日々変化しています。特に,人間が様々な植物を植えたことにより,大きく変化しています。

 

 その他にも,非常に丈の小さい木であるヤブコウジ(大きくて20cm程度)やマンネンタケ,ジャコウアゲハ,カルガモ,マガモなども観察することができました。

ヤブコウジ
マンネンタケ
カルガモ

 そして,教室に戻り,質問タイムです。

「哲学の道で卵を産む生きものはいますか?」

「コイの泳ぐ速さはどのくらいですか?」

「哲学の道には食べることができる木の実はありますか?」

など次々と児童の手が上がり,様々な質問をしていました。

久山先生のお話に聞き入っていました

 最後に先生から「環境は毎日変化するので,毎日観察しその変化を見つけてください。」「身近なみどりに目を向けて,大切にしてください。」といったお話をしていただきました。

 

地域生きもの探偵団~京北第二小学校~(平成29年7月13日)

 右京区の京北第二小学校の3,4年生16名を対象に実施しました。会場は小学校のすぐ裏を流れる小川です。講師の板倉豊先生(京都精華大学教授)の指導のもと,たも網を使って魚や水生昆虫などを捕まえ,観察しました。

緑豊かな自然に囲まれたこの小川が会場です!

 普段から川に親しんでいるためか,慣れた手つきでどんどん生きものを捕まえることができました。

ドジョウ
オニヤンマの幼虫
アカザ

 カワムツ,カワヨシノボリ,ドジョウ,カマツカなどに加え,環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類のアカザも見つけることができました。魚類以外にも,カワニナ,サワガニ,オニヤンマやオオシオカラトンボなどの幼虫,オオシマトビケラ,ニホンアマガエル,プラナリアなど非常に多くの生きものを観察することができました。

石を裏返し,水生昆虫を観察しています
顕微鏡でプラナリアを観察しました
捕まえた生きものをみんなで観察しました
板倉先生のお話に児童たちは興味津々でした!

 児童からは「知らない魚や水生昆虫が捕れて良かったので,また捕りたい。」や「川の生きものがどんな風に生活しているかを知ることができた。」といった感想が出ました。

 最後に講師の板倉先生から「魚だけでなく,魚のエサにもなる水生昆虫にも注目してください。いらない生物などは存在せず,生きもの同士が支えあっています。」と解説していただきました。

 

 採った生きものたちは観察した後,すべて元々いた場所に戻しました。

 

※ 「京都生きもの100選」

  京都市の生物多様性の大切さを皆様に分かりやすく紹介するために,四季折々に見られる本市の身近な自然に関する情報を取りまとめたものです。平成28年1月に,2,600人を超える市民の皆様の投票により,①生きものやその生息・生育場所,②生息環境保全の取組,③観光や伝統文化を支える生物多様性の情報の3つの区分に分けて選定し,公表しました。

 詳細は以下のページを御覧ください。

 新着情報「京都生きもの100選の選定について」

 http://ikimono-museum.com/news/detail/160222091135

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